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お客様第一主義と抜けきらない下請け企業的発想(中小企業の下請け体質脱出 5)

2020.06.18

こんにちは。
高崎ものづくり技術研究所の濱田です。
当研究所は、中小製造業の現場ですぐ使える品質管理、生産管理、組織・人材管理ツールなどを紹介しています。
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受注加工生産型中小製造業にとって、今後飛躍を遂げるためには、まず乗り越えなければならない壁が存在します。それは「下請け的体質」です。第一章第二節で顧客の期待に応える品質管理の考え方を解説しました。その意味を別の角度からもう一度考えてみます。

取引先から言われたモノを言われた通りにつくるだけの仕事としている取引先依存型の企業の多くが赤字経営に陥ってしまうことに身をもって危機感を感じている経営者は多いと思います。
「下請け的」な考え方、仕事のやり方が身についてしまっている場合、いくらIoTの導入や、ロボットを導入しても、企業としての根本が変わらなければ効果はなく、スマートファクトリーは夢のまた夢の世界となってしまいます。

では、中小製造業にとってのお客様第一主義の本当の意味は何でしょうか。
まず、お客様である取引先企業の要求を背景まで含めて、全部聞くこと、そのうえで検討を加え納得していただく製品、サービスの提案を行うこと、つまり自社の専門分野における付加価値を提供すること、これがお客様第一主義の原点であり、併せて発生するリスクやコストを納得してもらうことです。

そのためにはしっかりしたコストを提示し、案件をお断りする決断をすることも選択肢に入れておくということです。お客様の期待は何かを明らかにし、その期待に応える提案を行い、お客さまのパートナーとしての立場を築き上げていくことが真のお客様第一主義ではないでしょうか。

図面通り、仕様書通り、提示された価格でモノを作ること、不良を出さないこと、納期を守ること・・・これは、ふつうの(下請け)業者であって、決して「パートナー」としては認めてもらえません。ましてや、納期遅れや品質不良を出していれば、下請けとしての地位も危ういと言えます。

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