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下請け体質から脱却できない中小製造業の特徴(中小企業の下請け体質脱出 4)

2020.06.18

こんにちは。
高崎ものづくり技術研究所の濱田です。
当研究所は、中小製造業の現場ですぐ使える品質管理、生産管理、組織・人材管理ツールなどを紹介しています。
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「下請け」とは一般的には、上位の企業から仕事の一部を引き受けている業者のことです。
つまり、取引先企業の指示を忠実に実行するという「お客様第一主義」のもと、取引先企業の指示を守ることに徹しています。しかし、常に値引き圧力にさらされ、利益幅が薄く、取引先企業の都合で仕事が減らされることも覚悟しなければなりません。

下請け体質とはこのような仕事の繰り返しの中で社員一人一人に根付いた体質のことで、以下のような特徴があります
・受け身体質の社風が根付いている
・部品加工などの製品・サービスの付加価値が低く利益率が低い
・市場ニーズを把握し、新規顧客を開拓する営業活動ができない
・職人的熟練技術はあっても企画提案型/問題解決型提案ができない

「下請け体質」とは、働く社員一人一人の問題でもあるのです。つまり社内の仕事のスタイルとして、上からの指示待ち、指示された事を消化する、判断を他人に求めることが当たり前となっているのです。

付加価値が「モノ」そのものから、「サービス」「問題解決」へと移るなか、単に「モノ」をつくるだけでは生き残れない時代に入っています。つまり「下請け体質」とは、経営者をはじめ社員全員が「これまでのやり方」にしがみ付き、習慣化した暗黙のルールのもと、思考停止状態になっていることを意味します。

「2018年度ものづくり白書」では、中小企業の取り巻く環境変化に対する取り組みの現状をこのように指摘しています。
・人材の量的不足に加え、質的な抜本変化に対応できていない
・従来「強み」と考えてきたものが、成長や変革の足かせになる
・大きな変革期の本質的なインパクトを経営者が認識できていない
・非連続的な変革が必要であることを経営者が認識できていない 

売上が伸びない会社は営業活動を社長や、大企業退職者の顧問等の人脈に頼っている会社に多く見られます。そのような営業スタイルではいずれ限界に達し思うように売上は伸びません。
訪問営業などで会社の実績や、設備、技術などをアピールしますが、それだけでは新規の受注には結び付きません。

「当社には、こんな素晴らしい設備があり短納期対応ができます。またこんな精密加工ができます」など、あくまでも売り手側の視点で見た特徴や利点であって買い手にとってはさほど魅力的には感じません。売り手視点ではなく、買い手の視点が重要になるのです。
 ・当社独自の加工方法を採用して頂ければお客様の商品のコストダウンを実現します。
 ・この技術によって、お客様の商品の市場競争力を向上させます。
などの今まで築き上げた差別化要素が重要となるのです。

出典:2018年度ものづくり白書
https://www.meti.go.jp/report/whitepaper/mono/2018/honbun_pdf/index.html

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