2019.06.04
是正処置とは一体どのような処置でしょうか?
また再発防止、水平展開、予防処置の意味と違いについて考えてみます。更に、標準化と歯止めについても考えてみます。すべての用語を正確に区別して対処しなければ、品質対策は目的を達することができず不十分なものとなってしまいます。
1.是正処置
ISO9000でいう是正は、「組織は、再発防止のため、不適合の原因を除去する処置をとること。」と記載されており、同じ不適合が二度と起こらないように、不適合の発生原因を取り除く処置のことと規定しています。つまり、「誤ったことを正しく改める」だけでなく、加えて「再発防止を確実にする」ことを求めています。では、再発防止を確実にするとは、具体的にどのようなことを指すでしょうか?
2.再発防止
(1)修正処置
不適合品に対して、手直し、修理、廃棄、人に対しては、優位勧告、教育作業方法に関しては、「手順書の見直し」「基準の明確化」「検査の強化」などです。
(2)再発防止
「修正処置」以外に次のことが必要になるのです。
①「修正処置」で決められたことが正しく実行されるように管理すること。
②もし正しく実行されない、あるいは決められた通り実行しても不適合が発生する場合は更に追加の「修正処置」を取ること
③再発防止処置の決定と承認、その実行の責任など必要な事項を対策の手順に含めること
ほとんどの場合、手順書を修正する、教育するで終わってしまうが、それが正しく実行されているかを管理し、結果を確認し、確かに再発しないということを判断し、承認することが大切になります。再発防止は、①~③の継続的な取り組みを含めた「改善活動」により初めて有効なものとなるのです。
水平展開、予防処置、標準化はリンク先(是正対策の本当の意味とは?)を参照してください。