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FMEA(DRBFM)をなぜ使うのか?市場におけるリスクの低減とは?

2019.05.26

リスク2

FMEAは「不良低減のためのツール」ではありません。本来の目的である「市場におけるリスクの低減」は十分に理解されておらず、多くに企業で間違った解釈のもとに実施されています。FMEA導入の前段階で理解が欠かせないのは「ボトムアップ解析」「故障モード」の二つです。これらについて、理解することなしにFMEAを本来の目的で使いこなすことはできません。

 ★製造工程のリスクマネジメント
   http://factorysupport-takasaki.com/article/463120866.html

FMEAは一言で言うと「市場で発生し得る故障や事故のリスクを検証するためのツール」のことです。設計不良を減らすためのツールではありません。近年、自動車は、安全上の欠陥が問題となると、リコールを実施します。これは信頼性設計(安全設計)が不備であったことが判明したために、市場で故障や事故が起きる可能性があるからです。
 注.信頼性設計(安全設計)は以降、信頼性設計の表現を使います。

このような事を防ぐために、信頼性設計をしっかり実施し、その設計に漏れや不備が無いようにFMEA評価を実施するのです。仕様の検討漏れや、部品の選定ミスなどによって初めから機能を満足していない欠陥品は明らかに設計ミスでありFMEAの評価対象外です。機能設計の悪さは設計プロセスそのものや技術者のスキルに原因があるのであって、それをまず正す必要があります。

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