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IOTを品質改善に応用する7つのヒント
(ヒューマンエラー予防・官能検査・危険予知)

2019.05.26

IOTによる品質改善

IOTは、機械にセンサーを取り付けて、稼働状況を監視、可動率アップにつなげるというように、製造業では機械のインターネット接続が先行して実施されつつあります。

IOTは、今後品質改善に適応すると非常に有効なツールと考えられますが、普及が進んでいないのが実情です。なぜなら、品質の良し悪しが最終的に「ヒト」に依存するからです。ヒトの動作やミスを捉えて制御するのは機械にセンサーを取り付けて監視するのとは異なり困難が伴います。また、官能的な良し悪しの判断、総合的な判断は人間の脳に勝るものはなく、機械では及びません。

現場では何が起こっているか?
小ロット多品種生産、要求品質の高度化によって、生産性の低下、品質問題が後を絶たないといった悩みを抱えています。特にヒューマンエラー対策としてルール順守、教育訓練、ポカヨケなどの従来手法による対策では効果が得られないと言う声も聞かれます。

IoTはネットワーク同士でつながったモノ同士が、人を介さなくてもお互いの情報を通信し連携し合うことを想定しています。その結果、これまで人の手がで行っていた作業を自動化・効率化することが可能になってきます。しかし、現実は一気にそこに到達することは難しく、それよりもまず考えるべきは、何がIT化できて生産性向上や価値創出につながるか、その気づきのほうがよほど大切です。経営者は、そのために現場をよく知ることだと思います。

アナログ的な人の作業の状況をいかにデジタル化して認識し、IT処理により確実にミスを減らしていくのかが今後、最も重要な取り組みとなっていくものと考えられます。では、IT化によってどのような品質問題の予防が可能となるでしょうか?現状では、以下の7種類に整理されます。
1.作業指示
 (1)熟練技能訓練システム 
 (2)HMDによる組立指示システム
2.作業監視&記録
 (1)作業の見える化システム
 (2)測定記録システム
3.検査
 (1)官能検査システム
 (2)作業ミス検出システム
4.マニュアル作成
 (1)マニュアル作成・編集・閲覧
 (2)自動マニュアル作成
5.作業訓練
 (1)熟練技能訓練システム
 (2)仮想現実(VR)による訓練
6.間接業務効率化
 (1)RPAによるオフィスの定型業務自動化
 (2)疲労度評価システム
7.コミュニケーション
 (1)ウエアラブル端末
 (2)グループチャット

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